株式会社フクオカラシ | 60年の経験、30年先の信頼、10年先行く革新力。

「昭和23年創業、今年で75歳の会社になります。」と話してくれたのは2代目の福岡社長。

フクオカラシはチタンをはじめ眼鏡部品製造で培った高い技術で、あらゆる金属、樹脂部品の手配から新機構開発、精密切削まで、機械要素部品の製造を行う会社です。
主に旋盤・マシニング・専用加工機による金属加工(ステンレス、チタン、アルミ、鉄、銅、真鍮、難削材、他) の精密切削加工をしています。

隣(左)に座っているのは中途採用で入社した5年目になる柏女さん。
ものづくりに興味があり、人と話すのが得意でないからと製造部に配属。現在は、総務部で採用担当と品質検査を兼務しています。
以前は、陸上の長距離選手として実業団に所属。引退して福井にUターンで戻ってこられたとのことです。

柏女さん:「前の会社で、弊社の営業部の方に声をかけていただいたことがきっかけです。会社と実家が非常に近いこともあって、祖母にフクオカラシって知ってる?って聞いたんです。そしたら、知ってるよ!昔からあっていい会社だよね。って。」

福岡社長:「最近は鯖江の会社でも、テレビCMとかで会社の宣伝することって多くなってきたんですけど、私たちは昔から電柱の広告とかを出したりしてね。近所での認知度は高いと思います。」

「フクオカラシ」と書かれた電柱の広告。少し見にくいですが、奥の電柱にも同じ広告が立ち並んでいます。

地域での認知度があるって、そういうことなんですね。

お客さんのニーズに合わせて機械から自作する。極める切削美。

フクオカラシの創業は眼鏡のねじや蝶番の製造から始まり、現在は医療部品や精密部品などへも進出されています。眼鏡部品の加工技術を生かして、異分野へ展開していくというのは、鯖江では少なくないと聞いていますが、フクオカラシの強みはどこにあるのでしょうか。

福岡社長:「私たちは、部品もそうですがそれを製造する機械から自社で作っています。機械開発部の部門があって、お客さんの要望を聞いて、今ある機械だけでは製造できなくても少しずつ改良して、不可能といわれていることも、可能にしていきますね。」

不可能を可能にする? 実際に工場の中を案内してもらい納得しました。様々な機械が並んでいて、中には自動化している機械もあるとのことでしたが、フクオカラシの機械は、そのほとんどがオリジナル機械なのだとか。なんだか他社では真似できない秘訣がたくさんありそうです。

柏女さん:「眼鏡の部品は、左右で部品が必要になるので必ず対になっています。部品にもよりますが数ミリの部品でも約20工程あります。穴を空ける工程でも、穴を空けて、その穴を滑らかにする作業もあります。切断の作業でも、5mmを2回に分けて切断したり。扱っている部品が非常に小さいので、一度に多くの加工をしてしまうと部品が耐えられないんです。なので、時間と手間がかかってしまうんです。」

フクオカラシで製造している部品の一例。非常に小さいです。

フクオカラシの特徴はそこに並ぶ機械だけではなく、実際に工場を見渡すと意外なところに特徴がありました。

それは、製造部と設計部の距離の近さです。
ここからは、工場を担当されている神門部長と小堀係長に、詳しく現場のお話を伺ってみました。

神門部長:「みんなの意見を聞くことが大切です。加工しにくいとか、そういった声を設計に伝えて改良や試行錯誤が始まります。普段は黙々と職人のようにモノに向き合うのですが、社員同士のコミュニケーションも品質追求の上では非常に重要です。」

設計部のデスクの通路の向こうには製造部があり機械が並びます。
設計から製造まで各部門の連携性をよくするために1つのフロアに隔たりなく様々な部門を配置するフロアスタイル。フクオカラシは創業時から、各部門をこの距離の近さに設定していたそうです。

各部門の作業場にはスローガンが掲げられていて、作業中に目に入ると背筋が伸びるような気がします。


小堀係長:「私は30年目で、現在は開発課に所属しています。自社の機械を開発したり、治具の組み立て、故障した機械の修理を行っています。加工者が使いやすくあってこそ、お客さんの求める品質を実現できます。少しでも不具合があればここで相談したり、工具を持ち出して自分で機械の調子を調整する仲間もいますね。

各部門のフロアデザインだけではなく、社員さん一人一人が、職場の「仲間」を意識されながらものづくりをされているんですね。


女性でもこれがやりたいと手を挙げてくれたら、製造でもなんでも挑戦できるような環境

福岡社長:「現在社員は100人前後います。男性が2/3、女性が1/3ほどでしょうか。普通は結婚や出産で寿退社する方も多いと思いますが、弊社では育児休暇を経て復帰される方が多いです。また、新卒採用も中途採用もしています。学歴はあまり重視せずに、中卒で入社し、たたき上げで技術を磨いた双子は今や優秀な職人になっています。」

柏女さん:「ちょうど社員の年齢層を調査していたんですが、なんと!どの世代もバランスよく同じくらいの人数でした。未経験者でも、女性でも、やりたい!と手を挙げれば、品物の製造だけでなく機械の調整や管理など、ひとつ上のお仕事にもどんどんチャレンジできます。」

現場はやっぱり油臭いし汚れます。だからこそ、それ以外の環境は良くしたい。

福岡社長:「製造業で油くさい労働環境ですし、基本はモノに向き合う時間が長いので、その分、他の環境を少しでも良くしよう思っています。納涼祭でBBQをしたり、社員旅行で温泉に行ったりして社内のコミュニケーションする機会を作るように心がけています。とても出席率が高く、他の会社の方も驚かれます。(笑)」

社内制度ってほどでもないんだよねと謙遜しつつも、リフレッシュできる企画を実施したり、最近では会社の敷地内に消雪パイプを設置して雪かきの負担を減らしたりと社員さんを大切にする思いが伝わってきます。

自分の好きなこと ≠ 仕事のやりがい

柏女さん:「最初は、人と関わるのが苦手だと思って製造部を志望していました。しかし、総務部で採用を担当していく中で、大学生や中途採用の方ともお話する機会が増え、改めて社内のコミュニケーションの大切さも実感しています。製造部、総務部、品質検査部などいろんなところを少しずつかじらせてもらっている関係で会社全体、製品ができるまでの流れが少しずつ分かってきました。」今回の取材で、柏女さんに工場内を案内していただいたとき、作業工程や設備の紹介だけでなく、色々な方に笑顔で声を掛けたり、「あの人にお話聞きにいきましょう!」とお話を聞き出したりしていたのがとても印象的でした。

製造から総務まで、ものづくりから社内のコミュニケーションまで幅広く携わってこられた柏女さんの一面を見られたような気がします。

自分の好きなことに没頭できる環境、新しい挑戦を通じて成長できる環境。
「やったことがないから出来ない」のではなく、「やってみたい」「任せてもらえたうれしさ」
それがやりがいとなって、会社で働くことや鯖江の暮らしが充実する。

そんなフクオカラシで、一緒に働いてみませんか?

▼連絡先
株式会社フクオカラシ 詳細はこちら
TEL::0778-52-5300   FAX: 0778-53-1100
Mail:soumu@fukuokarashi.jp(担当者:福岡久美子)

            

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