【マイセンファインフード-vol:1/5】幅広い仕事を経験し、マイセンファインフードの社長となった村井龍昭さん、食と人生を語る。

福井県鯖江市にある株式会社マイセンファインフードは、全国的にも数少ない「アレルギー対応食品」の製造を主力事業として、「健康と環境」をテーマとした食品の製造と販売を行っています。大豆・アーモンド以外のアレルギー特定原材料等を使用しない自社工場を活用し、主に玄米パンやPBF(プラントベースドフード. 植物性の食材からなる食品全般のこと)などを製造されています。そんなマイセンファインフードは “美味しく、身体に良いものを選び、食べ、楽しむ、健やかなライフスタイル”の貢献を示す“Better For You”を叶える商品開発を目指し、新たな一歩を踏み出されました。

2019年2月に亀田製菓株式会社のグループ会社となった株式会社マイセンファインフード。代表取締役社長の村井龍昭(むらい・たつあき)さんにお話を伺いました。村井社長は石川県小松市のご出身。新潟大学農学部を卒業し、食品業界へ。亀田製菓で米菓をはじめとする様々な仕事を経験した後、鯖江市のマイセンファインフードの社長に就任。村井社長のお話から、食品に関する地球規模での姿勢と、食品を通してお客様と向き合ってこられた仕事について伺っていきたいと思います。

 

経験は何よりの財産

 

――まずは村井さんご自身のことについてお聞かせください。大学は新潟大学だそうですね。

高校時代に、地元である石川県の小松高校で吹奏楽部に入り、トランペットを吹いていました。その当時はクラシック音楽にもハマっていたこともあり、「オーケストラのある大学」を探しながら、当時、注目を浴びていたバイオテクノロジーに興味もあり、「農学部」があって「オーケストラ」もあるという理由で新潟大学に進学しました。

――なぜ、亀田製菓に入社しようと考えたのですか?

なじみのある食品会社がいいなという思いと、米菓・柿の種が好きで自分で色んなお煎餅を開発したいという気持ちがあり、亀田製菓に入社しました(笑)。亀田製菓に入ってからは主に新潟を拠点として商品開発や研究に携わってきましたが、開発営業として単身赴任で東京にも2度赴任しましたし、新潟へ戻ってきてからも7回ほど異動しながら、様々な部署を経験してきましたね。

――かなりの頻度ですね

本社工場の工場長、製造技術部、施設開発部、技術開発部と、畑違いのいろんな部署を経験しましたね。そうこうしているうちにアメリカに行ってこいという話になって。アメリカにはTH FOODS,INC.という大手総合商社とともに共同出資し、発展させた関連会社があって、そこに2年半ほど出向していました。

日本に戻ってきてからは亀田製菓の商品開発の本部長、また子会社の取締役を1年半ほど務めて、2019年2月に株式会社マイセンおよび株式会社マイセンファインフードが亀田製菓グループ会社に仲間入りしたと同時に、社長に就任しました。

――社長になられてどのように感じますか?

マイセンは亀田製菓本社と比べると小さな組織になります。その分仕事が分業化されているわけじゃないから、何でもやらないといけないんですよ。今日までを振り返ってみると、色々なことをやらせてもらえたことが、無駄ではなかったと感じています。

 

選択肢の提供

 

マイセンは2019年2月に亀田製菓とグループ化しました。亀田製菓は「柿の種」や「ハッピーターン」に代表される「米菓」のイメージがあると思いますが、米菓だけでなく食品全般に商品の幅を広げることで、国内に留まらず世界に飛び出し、グローバル・フード・カンパニーになることを目指しています。

亀田製菓グループとして「食品」を展開する上で大切にしている考え方があります。それが『Better For You』という考え方です。Better For Youというのは、「美味しくからだに良いものを選び、食べ、楽しむ、健やかなライフスタイルへの貢献」で、同じ食べるなら、より健康的なものの方が良いよねという、人間誰しもが持っている根源的な欲求に応えるものです。食べ物を扱う会社として、食を通じてお客様に健康になってもらいたいですからね。

――どんな食品があるのですか?

マイセンでは主に玄米パンとプラントベースドフードを製造しています。日本では植物由来の食品は最近話題になり始めたばかりですが、世界的にタンパク質が不足している昨今の状況の中で、これから食品の軸になっていくと考えています。実は肉を作るということはすごく非効率で、牛肉1キロを作るのに穀物が11キロ必要なんですよ。

牛のゲップはメタンガスをたくさん排出し、環境負荷が大きいことも知られています。限られた資源しかない地球で、効率の悪い生産方法を取っていて本当にこの先大丈夫なのか、不安視しています。

――どうするのが良いと考えられていますか?

肉の全てを代替していくといった大それた話ではなくて、例えば週に1日はプラントベースドフードにするとか、お客様が選択肢を持てるようになったら良いんじゃないかなと思っています。日本は豆腐、油揚げ、みそ、醤油など大豆を食べる文化があるから、形を変えて肉のように食べられるようなことができたら面白いですよね。ユニークなことをやって、新しい食文化を創造していきたいですね。

 

5%に寄り添う

 

マイセンファインフードのパンは、日本で定められているアレルゲン28品目全て不使用で作っています。パンを作っているほとんどの工場は「小麦のパン」を作っているから、空気中にも小麦が舞っていてコンタミネーション(*異物混入や汚染を意味する)が発生するので、同じ工場の中でアレルゲンフリーのパンは作れないんです。弊社の工場は大豆、アーモンド以外は全て持ち込み禁止になっているので、コンタミネーションの心配が一切ありません。

――アレルギーの方は実際どのくらいいらっしゃるのですか?

日本人の約5%が食物アレルギーを持っていると言われています。これまでアレルゲンフリーの商品を望む声はありましたが、食物アレルギー対応の食品を製造するには工場を一から建てないといけないので、どこのメーカーも5%の市場には手が出せませんでした。しかしマイセンはもともとそういったところからスタートしたので、他の会社にはできなかった商品を世の中に送り出すことができるのです。結果としてお客様から「待っていました。家族で同じものが食べられるようになって感動しています。」といった喜びの声が届いています。

――どういうところで取り扱いをしていますか?

主に全国約600店舗のイオン様で取り扱っていただいているほか、スーパーマーケットの成城石井様や各生協様などでも取り扱っていただいています。福井県内もハーツ様をはじめ、たくさんのスーパー様にお取扱いいただいています。分母はまだまだ小さいですが、大きな手応えを感じています。亀田製菓のグループであることも活かして全国に広げていきたいですし、将来的には海外にも広げていく予定です。

 

※次回に続きます。

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