【マイセンファインフード-vol:5/5】事業拡大と新しい食文化の創造を目指して、これからもお客さんに寄り添う。

亀田製菓株式会社にグループ入りし、村井社長と創業者の牧野取締役が二人三脚で歩んできた株式会社マイセンファインフード。そんなマイセンファインフードは、今後さらに変化しようとしています。今回はこれからの事業や、マイセンファインフードの目指す未来について伺いました。

さらなる事業拡大を目指す。

2021年7月1日に、新潟県にあるグルテンフリーの米粉パンや玄米パンの製造・販売をする「株式会社タイナイ」を、亀田製菓がグループ会社化しました。その一環として、マイセンファインフードで製造していた玄米パンと玄米クッキーを㈱タイナイに移管して、2022年以降マイセンファインフードはPBFに特化して製造をしていく計画で進めています。

――PBF事業が大きくなるのですね

そうですね。今まではPBF事業を拡大しようにも、玄米パンや玄米クッキーの生産がネックになっていました。㈱タイナイは私たちが積み重ねてきた知見をそのまま生かし、安全で安心できる美味しいパンを生産できる会社ですので、こちらも信頼してパンやクッキーの生産を委託することができます。当社はPBFに専念できる環境が整ったので、大きな設備投資計画を進めています。詳細はまだお話しできませんが、現在の工場の空きスペースを活用して工場の増床と国内初の設備を導入し、マイセンファインフードでしかできないようなPBFを作っていきます。

――このスペースは元々、拡張の予定で空けていたのですか?

今の工場を建てるときに、拡大していけるようにと余裕を持たせて建てました。今後の事業拡大に伴って、製造するスタッフも新たに必要になってきます。

――人材募集はされていますか?

常時募集しています。現在35名の従業員(製造20名、事務スタッフ10名、営業2名、お米の精米、玄米の色彩選別3名)がいますが、特に製造現場のリーダー的存在になってくれる方を募集しています。

2021年3月からは製造の2交代勤務をスタートさせ、業務拡大しています。経験が無くても、自分で物事を考えられる方なら大歓迎です。今年は新卒で入った方もいて、入社後3ヶ月間は亀田製菓本社の研修に行き、品質管理など日本トップクラスの手法を学んでもらっています。

――入社の段階では配属は決まっているのですか?

この部署で、この仕事をお任せしたいという形で入社していただいています。スキルを上げるために部署をローテーションすることもありますが、まずは軸となるような専門性は持っていた方が良いと思うので、こうした採用を行っています。現在のスタッフは地元である鯖江市や越前市の出身者が多く、Uターン就職した方もいますよ。

――食品会社は学生に人気な印象があります。CMなどマス広告をやっている会社じゃなくても、就職してみたいという人は結構いると思います。

日経のブランドランキングでは親会社の亀田製菓は18位で、去年から10以上も順位を上げています。大切なのはやはり日々の積み重ねですね。お茶の間に商品があり、日常の一部に感じてもらえるような身近なブランドというふうに思っていただけていると嬉しいですね。

――それは素晴らしいですね。でも、簡単にできることではありませんね。

一朝一夕にできることではないからこそ、ありがたいです。お客様に身近なイメージ持っていただいているので、その距離感で話がスタートできると商談もまとまりやすいし、信頼の証になっていきますよね。

生活の一部にしたい。

――マイセンファインフードをどういう会社にしていきたいですか?

多様性のある会社にしていきたいです。例えば年齢ですね、20代の方もいますし、70歳代の方も再雇用で働いておられます。働ければ歳は関係ないし、男女も関係ありません。自分たちの会社を自分たちで育てていく、そんな会社にしていきたいですね。

グループ会社全体ではダイバーシティにも力を入れています。福井県は女性就業率が高いですが、北陸三県の中では女性の平均賃金が最低です。逆に男性の平均賃金は北陸三県の中で一番高く、まだまだ男女格差が大きいという印象です。そんな中でもマイセンは昔から男女平等が当たり前ですし、性別にとらわれることなく仕事をお任せしています。結婚して家族が増えても、またいつでも戻って来てねという文化があるのはマイセンならではないでしょうか。

――PBFの拡大も楽しみです。

はやく軌道に乗せていきたいですね。今は乾燥タイプの商品を作っていますが、ウエットなものだとか、植物性由来のソーセージ、ミートボールなどの商品も作っていきたいです。大袈裟にいうと新しい食文化の創造ですね。

まだまだ認知も少ないですが、、いつお客様の生活の中で、当たり前にある生活の一部になれればと思います。

――生活の一部というと?

唐揚げだったら鳥肉だし、生姜焼きだったら豚肉と、知らず知らずのうちにお肉を使い分けているのは生活の中に刷り込まれているからですが、PBFもそんな存在にしたいと考えています。牛、豚、鶏、PBFと料理によって使い分けている食材の一つになれれば良いですね。今年は魚があまり獲れなくて値段が高騰していますが、自然のものだから獲れる獲れないは時の運になっていますし、この先本当にどうなっていくかわからない。だからこそ、それに代わるような、安定した選択肢を用意する必要があると思っています。

――その選択肢がPBFということですね。

肉だけじゃない違うタンパクの取り方もあるよと。それを食べて案外美味しいから、これならたまに食べても良いよねというような、食材の一つにしていきたいですね。

努力と熱意で国境を超えて。

――海外展開はお考えですか?

実は、現在既にアメリカで販売しています。メイドインジャパンの価値として、健康で美味しいものという要素があれば勝てる可能性はあると思っています。

輸送費がかかるから、本気で売っていくなら現地生産・現地販売も考えなければなりません。夢のような話に聞こえますが、海外にある亀田製菓グループの工場や資産を使えば、決して夢ではないと考えています。亀田製菓は「アメリカで煎餅なんか売れるのか?」という時代から30年以上かけて米菓事業を育て、今ではアメリカの米菓シェア7割を取る会社に成長させた実績もあります。夢物語ではなく、努力と熱意次第で実現可能です。

――村井社長がもう一度、アメリカの地を踏むことがあるかもしれませんね。

チャンスが回ってきたら行きたいですね。パスポートも更新して準備バッチリにしておきます(笑)

※全5回終了。
◆株式会社マイセンファインフードのwebページはこちら

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