ジゴスペック | スポーツを愛する男たちが送る、世界初のサングラス。
鯖江にある「めがねミュージアム」に並んでいるのを見て、驚いたサングラスがあります。鼻パッドが無く、サイドにあるパッドを頬骨に当てることで固定する。圧迫感は無いのに、走ってもジャンプしても全然動きません。名前は「AirFry」。どうしてこのサングラスが生まれたのか、どんな会社で作られているのか、どんな人材を求めているのか、代表の吉村さんとデザイナーの高橋さんを訪ね、お話しを聞きました。
ーー今回は株式会社ジゴスペックの吉村雅喜(よしむら・まさき)社長と高橋寿成(たかはし・としなり)さんに、お話しをうかがいたいと思います。
その前に、皆さんお聞きしたいことがあるのですが。
◉はい
ーー吉村さんはご自身でもスポーツをされるとのことですが、どんなスポーツをされるんですか?
◉走ったり、自転車に乗ったり色々やってきましたが、今はトライアスロンですね。ちなみにもう一人のスタッフ斉藤は、自称トライアスリートです(笑)
ーーなるほど(笑)。高橋さんもスポーツをされるんですか?
- 僕は全然スポーツはしないんです。一見痩せて見えるんですけど、最近肉がついてきたので自転車を買って走りはじめたところです。AirFlyは自転車のときと、車の運転中にかけています。
ーーいろんな場面で使用されるのですね。AirFlyはどこで売っているんですか?
◉週末になると、各地で開催されるスポーツ関係の大会やイベントに出店して、地道にPRしています。売り先はめがね屋だけではなく、スポーツ用品店やイベント、ネットがメインなんです。度入りのめがねではないので、売り先を限定されることなく拡大しています。フィッティングも要らないし、自分でも簡単に調整できるようになっています。
ーー確かに、すごくフィットします。
- かけてみないとこのフィット感はわからない。
ーー全然動きません。
●窮屈だったら自分でグイッと広げたら大丈夫です。フルマラソンや自転車レースでも問題無く使えます。
ーーどうしてAirFryを作ることになったんですか?
◉昔からずっとめがねの仕事をしているのと、走ったり自転車に乗ったり、昔からスポーツが好きでした。スポーツにサングラスは付き物なんですが、鼻当てが鬱陶しくて。ちょうどその頃、現スタッフの斉藤くんが「ブリッヂ」という会社で鼻当てが無いメガネを作っていて、これと同じ構造をつかってスポーツサングラスが作れないかと話があったんです。斉藤くんと高橋くんが知り合いで、ラフスケッチをお願いしたところ、出てきたのがすごくかっこよくて、そこから会社設立も含めて準備を始めたのがきっかけです。それが5年前だったかな。
ーープロジェクトベースで集まっているのが、今っぽい会社だと思います。
- 掴みどころの無い会社だと思います(笑)。実はスタッフはみんな他にも仕事を持っていて、必要なときに集まって必要なことをしています。斉藤は営業ですけど、突然ポツンと消えることもあります。場所に囚われず、やるべきことをやりながら自由に働いています。
◉今は大手企業も副業を解禁して、労働市場が自由になってきているので、中小こそ自由になっていかないと。うちは製造をしていないので、自由に動けたほうが都合の良いことが多いです。ジゴスペックはAirFryを普及させるために、その都度必要なことをやっていくユニットなんです。
ーーなるほど…。
- 社内の人が増えれば増えるほど、自由な働き方を実現するのは難しくなってきますが、信頼関係で成り立つ組織を作っていければと思います。
ーーみなさんは他にどんな仕事をされてるんですか?
- 僕はジゴスペックがメインだけど、たまに眼鏡枠の仕事もちょこっとやっています。
◉僕も徐々にジゴスペックの比率を増やしていますが、他社のめがねフレームのデザインをしています。先程も出てきたブリッヂは「ロウ付けの会社」なので、そこで試作が出来たりする。色々な会社の良い部分をシェアして仕事をしていて、垣根が無い状態です。もちろん集中した方がしっかり出来るという方もいると思うし、普通のめがねメーカーのイメージとは反対かもしれません。
ーー徐々にジゴスペックがメインになりつつあるんですね。
◉認知度が上がってきているのと、スポーツイベントは全国で年中あるので、年間を通して商品に動きがあります。鼻パッドが無いサングラスは僕たちが世界で初めて作ったので、まだまだ成長が見込めるし、チャレンジしたいことがたくさんあります。
ーー今ここにある2つのモデルも、大きく違います。
●実はこのAirFry第三世代で、思い切ってデザインをかなり変えました。初期モデルは鼻パッドの位置にガードを付けていたんですが、それすらも無くしてかなり軽くなって視界が広がった。手前でかけることも奥でかけることもできるので、鼻が低かったりまつ毛が長くても大丈夫です。
ーーちなみに、AirFryを始めて良かったなと思うことはどんなことですか?
- 鯖江ってめがねを作っていますが、エンドユーザーとの接点を持っている会社ってほとんど無いんです。作ったら作りっぱなし。僕たちは作ってから週末のイベントで売りに行く。土曜日の夜に選手の受付があって「明日使うから買うわ」と購入していただいて、日曜日に走ってきた後に「よかったよ」と感想をもらえる。そういうのは普通のめがね屋さんでは出来ません。そんなやりとりの中から、「やってよかったな」「もっと良いもの作りたいな」という気持ちが生まれています。
ーーすごい、生の声を聞ける機会があるのは良いですね。
◉少し前に、Makuakeというクラウドファンディングのサービスで9,874,500円を集めました。AirFryって、めがねなのに鼻パッドが無い時点で怪しいじゃないですか。実際にかけられるの?と。でもそれだけ集めたことで、困っている人や期待してくれている人がいるんだということがわかったんです。先代モデルを持っている人が新作に期待して支援してくださることもたくさんありました。
ーー期待値の大きい商品を作っている会社なんですね。
- AirFryは大切に売っています。定価をきちんと守って売って下さるところにしか出さないようにしています。
ーーなるほど、AirFryのことがよくわかりました。これからどんどん面白さが増していく可能性を感じます。
◉最後もうひとつ、ジゴスペックはAirFryを含め、どんどんチャレンジしていきたいと思っていて、人材を探しています。副業を持っていても良いですし、身体を動かすことが好きで、めがねの企画をしてみたい方が欲しいです。たくさんチャレンジしたい方はぜひ来てください。
ーーこんな自由な雰囲気の中で、誰もやったことのないことを切り開いていくのはきっと刺激的ですね。吉村さんや高橋さん(ちなみに斎藤さんはかなり個性強めの方だそうです)と一緒に、チャレンジングな仕事がしてみたいという方は、ぜひ連絡してみてください。
◉国内での普及活動と並行して、アジアを中心に世界中のアスリート・スポーツ愛好家に向けても普及活動を行っていきます。海外との取引に興味のある方も大歓迎です!
——今日はありがとうございました!
【連絡先】
株式会社ジゴスペック
0778-42-7243(平日9:00〜18:00)
info@zygospec.com
http://www.zygospec.com/