渡辺一家 | 新潟から鯖江市へ。三世帯同居で暮らす渡辺一家の日常。

いつもは鯖江市にある魅力的な仕事を紹介しているこのwebサイトですが、働くのは良いけど、住むのって大変なんじゃないか……と考えておられる方もいるのではないでしょうか。

生活環境を変えることはそう簡単ではありません。仕事も暮らしも、すべてが理想通りというのは難しい。いざ住んでみると、その土地の魅力の裏に厳しさが隠れていることもあります。

実際に鯖江市に移住した人たちは、何をきっかけに移り住み、どのように暮らしているのでしょうか。それぞれ全く異なる道を辿ってきた、8世帯の方のストーリーを紹介します。

 

河和田小学校は一つの大家族!? 小規模な地域の良さとは。

 

今回お話を伺ったのは渡辺誠之(わたなべ・まさゆき)さん41歳、皓登(ひろと)くん13歳、弦太(げんた)くん11歳、蒼佑(そうすけ)くん9歳、六三志(むさし)くん6歳の、渡辺一家。インタビューをした場所は河和田コミュニティセンターです。

渡辺一家は新潟県長岡市から鯖江市河和田地区に引っ越してきて、今年で5年になります。子どもたちもみんな新潟県の生まれで、奥様を含めた家族6人揃って、奥様の故郷である河和田に引っ越してこられました。

誠之さん

こちらに来たきっかけは特に無いのですが、田舎の方がのびのびと生活が出来るのではないかと奥さんと話し合って引っ越しました。福井豪雨災害のときなど復興ボランティアも含めてそれまでに何度か来ていたのでまち魅力は知っていたのですが、改めて河和田の自然環境がいいなと思ったのが理由です。それまで住んでいた新潟県長岡市という街は、人口でいうと福井市とほぼ同じくらいです。子どもたちも、学校としては規模が小さいけれど、みんなが一つの大家族みたいになれるような感覚があると思います。

実際に河和田に住み始めて5年目の誠之さん。性格上、お祭りや人が集まるイベントを作ることがお好きだということもあり、自然や田舎を題材にしたお祭りを提案した際にも、コミュニティが小さいからこそみんなに協力してもらえるという一体感が魅力だと話します。

誠之さん

子どもたちが喜ぶようなお祭りやイベントをやってきたことが、自分の中では思い出深いです。過去3回もやらせてもらっていて、ここに暮らす人に出店をしてもらい、踊れる音楽と大きいキャンプファイヤーのイベントをしたのが1番記憶に残っていますね。

皓登くん

僕は小学校2年生の時に河和田に引っ越してきたけど、最初は怖かったです。

誠之さん

でもすぐに鉄棒で仲間を作ってたよな!

皓登くん

小学校の同級生と、修学旅行でUSJに行ったことが楽しかったです。みんな仲良しなので。

誠之さん

親バカじゃないけど皓登の卒業式が終わって春休みに入ったとき、俺が弟たちを保育園に連れて行こうとしたときに、見たことがあるやつが私服で登校班の小学生を見送っているなと思ったら皓登だったんです。嬉しかったというか、良いなぁと思いました。

皓登くん

ヒマだったからやってただけ!

誠之さん

ホントか~?

六三志くん

友達と家が近いのが嬉しいです。エイトくん、ユウトくん、コハルちゃんとか。お母さんとおばあちゃんがいろんな友達の家に連れていってくれるから。

誠之さん

僕たち夫婦は共働きなので、祖父母が近くにいて(渡辺さんのご自宅は、ご両親の敷地内にあります。)子どもたちの留守番をしてもらえたりするのは助かっていますね。理想を言えばお義父さんがやっている畑で一緒に土をいじったりできれば最高ですね。

蒼佑くん

僕は手伝いしたことあります!芋掘りした!

弦太くん

俺はじいちゃんと砂金取りに行ったことあるよ!

誠之さん

そりゃお前の自由研究を手伝ってもらっただけだろ!あれはよく出来たな!

誠之さんと子どもたちの掛け合いが止まらない渡辺一家。三世代が近くで暮らすというのは異論もあるかと思いますが、子どもをたくさん育てる家庭においてはとても有効なようです。

誠之さん

今まで家族だけで生活したことや自分の親と暮らしたことがあるけど、今の暮らしが一番嫁さんがのびのび生活しているので、良かったかなと思っています。かといって、俺が大変かというと自分の性格上そんなに我慢もしていませんね。お義父さんは芯の太さや硬さ、知識の多さなど、自分の対極にいる人なので、一緒に暮らしているだけでも人生の先輩に学んでいる気になりますね。

 

河和田地区の特徴は人。外に出て、色々な人と出会おう。

 

河和田の中でも様々なイベントを立ち上げたり、地域の役を引き受けたりなど、精力的に地域に関わっておられる誠之さん。誠之さんにとって河和田はどのようなまちなのでしょうか。

誠之さん

他のまちのことは熟知していないけど、ヤマト工芸(河和田にあるものづくりの会社)の高野社長が「河和田は田舎だけど社会の先駆けとなるものがたくさんある!」と言っておられました。それが何なのかはわからないけど、河和田は人が面白いと俺は思っているので、人と人との関わり方にそういう部分があるのかもしれません。

誠之さん

俺は移住者だからうちに籠もっていてもしょうがないし、のびのびと大きな声で自分のやりたいことを言うと、結構できると思っています。それが小さな町の良いところなんじゃないかな。何かを成功させると自信につながるから、またでっかいことを周りの人たちを巻き込みながらやれたら良いですね。声を上げたときに、賛同してくれる方が多いのも河和田の特徴だと感じますね。

六三志くん

はい!自然が豊か!

蒼佑くん

水が美味しい!

弦太くん

ホタルがいっぱいいる!

皓登くん

毎日楽しいことがいっぱいあります。

誠之さん

お前ら良いこと言うなあ。こっちに知り合いは一人もいませんでしたが俺は嫁と年齢が同じなので、嫁の友人たちとすぐに同年代の友達になれたのが良かったですね。越前隊としてやまうにを広めようとしている関くんと一緒にたい焼きを焼いたり、PTAのみんなと河和田小学校の体育館全体を使ったお化け屋敷もやったりしましたね。

河和田まちづくり協議会という団体のチャレンジ部会長という役割も担っておられる誠之さん。その人柄を活かして、若者や移住者を河和田の様々なことに巻き込んで地域に馴染んでもらうという取り組みもされています。また、誠之さんはユニフォームを作るお仕事をされており、仕事でもたくさんの方との出会いや協働があったそうです。

誠之さん

もともと新潟でもユニフォーム関係の仕事をしていたんですが、鯖江に来て半年くらいでユニフォームの新会社を立ち上げました。商工会議所にも所属しましたが人脈が全然なかったことを逆手に取って、がむしゃらに飛び込み営業をしたことがきっかけで知り合いがたくさん増えましたね。

今は「AND FACTORY」という、同じくユニフォームを作っておられる福井市の会社とドッキングして、チームウェアを中心に作っておられる渡辺さん。お住まいの河和田でも様々な団体やイベントのウェアを手掛けておられたり、シルクスクリーンでオリジナルのTシャツを作るワークショップなどを開催されています。

誠之さん

僕らが作ったユニフォームで毎日一生懸命仕事をしておられるのを見ると、やっぱり嬉しいですね。スポーツチームも、揃いのウェアを着て試合で勝ったり負けたりチームが一丸となるのを見ると、この仕事をやっていてよかったなと思います。

 

インタビューはすぐに時間が経ってしまい夜も更けてきたので、子どもたちは寝る時間に。最後に記念写真を撮りましょうと提案したところ、みんな張り切ってポーズを取ってくれました。

誠之さん

じゃあキッチンで!ここ俺んちみたいな感じで家庭感出していこう!

皓登くん

せっかくだから良い顔で撮ろうよ!渡辺家のポーズ決めなきゃ。

\ ハイ、チーズ! /

賑やかな渡辺一家は、今日も河和田を明るく元気にしておられます。

 

 

【鯖江でのお仕事】
誠之さんが働く会社
AND FACTORY(webページはこちら)

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